「お部屋にもっと彩りが欲しいな」「でも、生花のお手入れはちょっと大変…」。そんなふうに感じたことはありませんか?近年、そんな悩めるおしゃれさんたちの間で、クオリティの高い「造花」が注目を集めています。一昔前の「いかにも作り物」というイメージはもう古い!まるで本物と見間違えるほど精巧で、インテリアの主役にもなれる素敵なアイテムがたくさん登場しているんです。
この記事では、特定の商品をおすすめするのではなく、純粋に「造花のある暮らし」を楽しむためのヒントやアイデアを、ぎゅぎゅっと詰め込んでお届けします。選び方の基本から、おしゃれな飾り方、自分だけのアレンジメントのコツ、そして長く楽しむためのお手入れ方法まで、これ一本で造花の魅力がまるっとわかるはず。さあ、あなたも造花で、日々の暮らしに心ときめく彩りをプラスしてみませんか?
はじめに:造花の魅力ってなんだろう?
そもそも、どうして今、造花がこんなに人気なのでしょうか?生花には生花の良さがありますが、造花には造花ならではの、暮らしに寄り添うたくさんのメリットがあるんです。まずは、その魅力を改めて確認してみましょう。
一番の魅力は、なんといってもお手入れが簡単なこと。水やりや水替え、枯れた葉っぱを取り除くといった手間が一切かかりません。旅行や出張で家を空けることが多い方や、植物を育てるのがちょっぴり苦手な方でも、気軽に美しい花を暮らしに取り入れることができます。
そして、驚くほど長持ちするのも嬉しいポイント。生花はどんなに大切にしても、いずれは枯れてしまいますが、造花ならその美しさを半永久的に楽しむことができます。一度お気に入りのアレンジメントを作れば、それがずっとあなたの空間を彩り続けてくれるのです。
また、花粉に悩まされている方にとって、アレルギーの心配がないのは大きなメリットですよね。生花を飾りたいけれど、くしゃみや目のかゆみが…と諦めていた方も、造花なら心置きなく花の美しさを満喫できます。ダイニングテーブルや寝室など、衛生面が気になる場所にも安心して飾れます。
さらに、季節を問わずに好きな花を飾れるのも造花の特権です。夏に桜を飾ったり、冬にひまわりを愛でたり。生花では叶えられない、自由な発想で空間をコーディネートできるのは、造花ならではの楽しみ方と言えるでしょう。
デザインの自由度の高さも見逃せません。茎にワイヤーが入っているものが多く、好きな角度に曲げたり、長さを調整したりするのが簡単です。これにより、生花では難しいようなダイナミックなアレンジや、壁掛け、リース作りなども気軽に楽しむことができるのです。
造花選びの基本の「き」~失敗しないための5つのポイント~
いざ造花を飾ろう!と思っても、あまりの種類の多さに「どれを選んだらいいの?」と迷ってしまうかもしれません。でも大丈夫。いくつかのポイントを押さえるだけで、あなたのイメージにぴったりの、素敵な造花を見つけやすくなりますよ。ここでは、失敗しないための基本的な選び方をご紹介します。
ポイント1:素材感を見極めよう
造花の印象を大きく左右するのが「素材」です。最近の造花は本当にさまざまな素材で作られていて、それぞれに特徴があります。お店で手に取るときは、ぜひ素材感をじっくりチェックしてみてください。
- ポリエステル・サテン:最も一般的な素材の一つ。花びらの柔らかさや色の再現度が高く、種類が豊富です。光沢のあるサテン生地は、華やかでドレッシーな印象になります。
- ポリエチレン:多肉植物やグリーン(葉っぱ類)によく使われる素材です。プラスチックのような質感で、ぷっくりとした葉の肉厚感や、茎のしっかりとした感じをリアルに表現できます。
- ビニール樹脂:チューリップのつるんとした花びらや、カラーのしっとりとした質感などを表現するのに使われます。触ったときの質感が本物に近いものも多いです。
- 布(シルク、ベルベットなど):高級な造花に使われることが多い素材です。「シルクフラワー」という言葉の由来にもなっていますが、現在では本物の絹だけでなく、様々な布が使われます。独特の光沢や風合いが、上品で落ち着いた雰囲気を演出します。
ポイントは、「自分がどんな雰囲気の空間にしたいか」をイメージしながら選ぶこと。ナチュラルで優しい雰囲気が好きならマットな質感のポリエステル、モダンでスタイリッシュな空間なら光沢のあるものやポリエチレン素材、といった具合です。花びらのフチの処理や、葉脈の入り方など、細かい部分までこだわって作られているものほど、より本物に近い印象を与えてくれます。
ポイント2:色の選び方で印象が変わる
色はインテリアの印象を決定づける重要な要素。造花の色選びも、お部屋の雰囲気に合わせて慎重に行いましょう。色の組み合わせ方で、同じ花でも全く違う表情を見せてくれますよ。
まずはお部屋のメインカラーや、カーテン、クッションなどのファブリックの色と合わせてみるのが簡単でおすすめです。例えば、ベージュや白を基調としたナチュラルな部屋には、白やグリーンの造花がすっきりと馴染みます。アクセントを加えたいなら、少し彩度の高いイエローやオレンジなどを少量プラスすると、空間がパッと明るくなります。
色の組み合わせに迷ったら、以下の基本パターンを試してみてはいかがでしょうか。
- 同系色でまとめる:ピンク、ベビーピンク、ローズピンクなど、同じ色の濃淡でまとめると、統一感が出て上品な印象に仕上がります。初心者さんでも失敗しにくい組み合わせです。
- 反対色をアクセントにする:色相環で反対側に位置する色(例えば、黄色と紫、青とオレンジなど)を組み合わせると、お互いの色を引き立て合い、メリハリのある華やかな印象になります。少しだけ加えるのがポイントです。
- グラデーションを意識する:白からピンクへ、黄色からオレンジへ、といったように色が自然に変化していくように並べると、プロっぽい洗練されたアレンジに見えます。
また、色は人の心にも影響を与えると言われています。リラックスしたい寝室にはブルーやグリーン系、元気を出したいワークスペースにはイエローやビタミンカラーなど、色の心理的な側面を考えて選んでみるのも楽しいですよ。
ポイント3:サイズ感を大切に
素敵な造花を見つけても、飾る場所とのバランスが悪いと、なんだかちぐはぐな印象になってしまいます。「どこに飾りたいか」を具体的に決めてから、それに合ったサイズ感の造花を選ぶことが大切です。
例えば、広々としたリビングの床に直接置くなら、人の背丈ほどの高さがある大きな枝ものや観葉植物タイプの造花がダイナミックで素敵です。逆に、トイレの小さな棚や、デスクの隅に飾りたいなら、一輪挿しにぴったりの小ぶりな花や、小さなブーケが圧迫感なく収まります。
チェックしたいのは、花の大きさ(花径)と、茎の長さ(全長)です。特に、花瓶に生ける場合は、花瓶の高さとのバランスが重要になります。一般的に、花瓶の高さの1.5倍~2倍くらいの長さの造花を選ぶと、バランスが良く見えると言われています。もちろん、これはあくまで目安。飾りたいイメージに合わせて、あえて長くしたり短くしたりするのもアレンジの楽しみの一つです。
お店では大きく見えても、家に持って帰ると意外と小さく感じたり、その逆だったりすることも。飾る予定の場所の写真を撮っておいたり、メジャーでサイズを測っておいたりすると、より失敗が少なくなりますよ。
ポイント4:花の種類とその意味
造花には、本当にたくさんの種類の花があります。自分の好きな花を選ぶのが一番ですが、それぞれの花が持つ意味や花言葉を知っておくと、さらに愛着が湧き、選び方がもっと楽しくなります。
ここでは、代表的なお花とその一般的な花言葉をいくつかご紹介します。プレゼントとして造花を選ぶ際の参考にもなりますよ。
| 花の種類 | 一般的な花言葉の例 | 与える印象 |
| バラ | 愛、美 | エレガント、ロマンチック、華やか |
| ユリ | 純粋、威厳 | 上品、高貴、清らか |
| チューリップ | 思いやり、博愛 | キュート、春らしい、親しみやすい |
| ガーベラ | 希望、常に前進 | ポップ、元気、明るい |
| ラベンダー | 沈黙、期待 | リラックス、ナチュラル、爽やか |
| 桜 | 精神の美、優美な女性 | 和風、儚げ、春の訪れ |
| ひまわり | あなただけを見つめる、憧れ | 夏らしい、ポジティブ、エネルギッシュ |
花言葉は色によって意味が変わるものも多いので、調べてみると奥が深くて面白いですよ。例えば、赤いバラは「愛情」ですが、白いバラは「純潔」、黄色いバラは「友情」といった意味合いを持つことがあります。自分の願いや、贈る相手へのメッセージを込めて花を選んでみるのも、素敵な楽しみ方です。
ポイント5:茎や葉っぱもチェック!
造花のリアルさを追求するなら、花びらだけでなく、茎や葉っぱ、がくといった細部(ディテール)にも注目してみましょう。全体のクオリティは、こうした脇役たちの出来栄えに大きく左右されるんです。
まずチェックしたいのが茎です。中にワイヤーが入っているものは、自由に曲げられるのでアレンジの幅がぐっと広がります。茎の表面に、産毛のようなフロッキー加工が施されていたり、節(ふし)が再現されていたりすると、より本物らしく見えます。また、葉っぱがついている位置を上下に動かせるタイプのものも、バランス調整がしやすくて便利です。
葉っぱも重要なチェックポイントです。葉脈がくっきりとプリントや型押しで再現されているか、葉の形やギザギザが単調になっていないか、裏側の色味はどうか、などを確認してみましょう。表と裏で色の濃淡が違っていたり、少し虫食いのあるような加工がされていたりするものは、驚くほどリアルに見えます。
花びらを支える「がく」の部分も意外と目立つパーツです。がくがプラスチックっぽかったり、簡単な作りだったりすると、少し安っぽく見えてしまうことも。細部まで丁寧に作られている造花は、近くで見ても満足度が高く、長く愛用できるはずです。
【場所別】造花をおしゃれに飾るアイデア集
お気に入りの造花を手に入れたら、次はいよいよ飾る番です!どこにどうやって飾れば、お部屋がもっと素敵に見えるのでしょうか?ここでは、お家の場所別に、誰でも真似しやすいディスプレイのアイデアをご紹介します。
玄関:お家の第一印象を華やかに
玄関は「お家の顔」とも言える大切な場所。ここに素敵な花が飾ってあると、帰宅したときにホッと癒されますし、お客様にも良い印象を与えられます。まさにウェルカムフラワーにぴったりの空間です。
靴箱の上やニッチ(壁のくぼみ)などの限られたスペースには、少し背の高い花瓶に、季節感のある枝ものや花を数本さすだけで、空間がぐっと引き締まります。春なら桜やミモザ、夏はドウダンツツジやひまわり、秋は紅葉した枝やパンパスグラス、冬はコットンフラワーや赤い実のついた枝などがおすすめです。季節ごとに中身を入れ替えるだけで、手軽に模様替え気分が味わえます。
また、ドアにリースやスワッグ(壁飾り)を飾るのも素敵です。造花なら雨風にも比較的強く、枯れる心配もないので屋外のドアにも飾りやすいのが利点です(ただし、直射日光による色あせには注意が必要です)。グリーンをベースにしたナチュラルなリースは、一年を通して飾っておいても違和感がありません。
リビング:家族が集まる空間を心地よく
リビングは家族が一番長く過ごす場所。だからこそ、リラックスできて心地よい空間にしたいですよね。造花を上手に使って、癒しのアクセントを加えましょう。
テレビボードの横や部屋のコーナーなど、少しスペースがある場所には、床に直接置くタイプの大きな観葉植物系の造花がよく映えます。人の目線よりも低い位置にグリーンがあると、空間に安定感が生まれます。フェイクグリーンなら日当たりを気にする必要がないので、日陰になりがちな場所にも気軽に置けるのが嬉しいですね。
ソファの横のサイドテーブルや、飾り棚の上には、中くらいのサイズのブーケを飾ってみてはいかがでしょうか。お部屋のテイストに合わせて、花瓶もコーディネートするのがポイント。ガラス製のシンプルなものならモダンに、陶器製なら温かみのある雰囲気に、カゴならナチュラルな印象になります。他の雑貨、例えばキャンドルや写真立てなどと一緒に飾ると、よりおしゃれなディスプレイスペースになりますよ。
ダイニング・キッチン:食事の時間を楽しく彩る
食事を楽しむダイニングや、毎日立つキッチンにも、ぜひ花の彩りを。空間が明るくなり、気分も上がります。
ダイニングテーブルの真ん中に花を飾る場合は、座った時に人の視線を遮らない、低めの高さのアレンジメントがおすすめです。会話の邪魔にならず、お料理も引き立ててくれます。花粉や花びらが落ちる心配がないので、衛生面でも安心です。
キッチンカウンターや窓辺には、小さなハーブ系の造花を飾ると、爽やかで清潔感のある雰囲気に。ミントやローズマリー、ラベンダーなどのフェイクハーブは見た目も可愛らしく、料理の気分を盛り上げてくれるかもしれません。油ハネや水濡れが気になる場所なので、汚れてもサッと拭けるポリエチレンなどの素材を選ぶと良いでしょう。
寝室:リラックスできる癒しの空間作り
一日の疲れを癒す寝室には、心を落ち着かせてくれるような飾り方がぴったりです。派手な色よりも、白、グリーン、ラベンダー色、淡いブルーなど、心を鎮める効果があると言われる色の造花を選んでみましょう。
ベッドサイドのテーブルやドレッサーの上に、お気に入りの花を一輪だけ、そっと飾る。それだけで、ホテルライクな洗練された空間を演出できます。寝室はリラックスする場所なので、香りの強い生花が苦手な方もいるかもしれません。その点、香りのない造花は最適です。もし香りが欲しい場合は、造花とは別に、アロマディフューザーやお気に入りのポプリを置くと良いでしょう。
トイレ・洗面所:清潔感をプラスする名脇役
トイレや洗面所といったサニタリースペースは、清潔感が第一。ここにグリーンや花が少しあるだけで、空間が明るく爽やかな印象に変わります。
スペースが限られていることが多いので、小ぶりな一輪挿しや、手のひらサイズのミニブーケが活躍します。アイビーやユーカリなどのグリーン系を垂らすように飾ったり、小さな多肉植物の寄せ植え風のものを置いたりするのも人気です。鏡の前に飾れば、花が映り込んで空間が広く見える効果も期待できます。
湿気がこもりやすい場所でもあるので、紙や布製のデリケートな素材よりは、水気に強いポリエチレンやビニール樹脂製の造花を選ぶと、長持ちしやすいのでおすすめです。
ワークスペース:仕事や勉強の合間に癒しを
パソコン作業や勉強で集中していると、知らず知らずのうちに目が疲れたり、気分が煮詰まったりすることがありますよね。そんなとき、ふと視界に緑やお花が入ると、心が和んでリフレッシュできます。
デスクの隅に置くなら、ペン立てに挿せるくらいの小さなグリーンや、倒れても邪魔にならない小瓶に生けた一輪挿しがおすすめです。あまり大きいと作業の邪魔になったり、視界を遮ったりするので、あくまでも「さりげなく」がポイント。自分の好きな色や、元気が出るビタミンカラーの花を選べば、仕事や勉強のモチベーションアップにも繋がるかもしれません。
造花のアレンジメントに挑戦!基本テクニック
既製品を飾るだけでなく、自分で好きな花を組み合わせてオリジナルの一品を作るのも、造花の大きな楽しみの一つです。難しそうに聞こえるかもしれませんが、いくつかの道具と基本的なコツさえ押さえれば、誰でも簡単におしゃれなアレンジメントが作れますよ!
準備するものリスト
まずは、アレンジメントを始める前に、基本的な道具を揃えましょう。これらがあれば、大抵のアレンジは作れます。
- お好きな造花:主役になる花、脇役の花、グリーン(葉っぱもの)など、バランスを考えていくつか用意しましょう。
- 花瓶・器:飾りたい場所の雰囲気に合ったものを選びます。カゴやブリキのバケツなど、花瓶以外のものを使っても面白いですよ。
- ニッパー(ワイヤーカッター):造花の茎には硬いワイヤーが入っていることが多いので、普通のハサミでは切れません。必ずワイヤーが切れるニッパーを用意してください。100円ショップなどでも手に入ります。
- フローラルフォーム:花を挿して固定するためのスポンジ状のブロックです。造花用は緑色ではなく、グレーや茶色の硬いものが一般的です。吸水しないタイプを選びましょう。器の大きさに合わせてカッターでカットして使います。
- グルーガン:熱で溶ける樹脂(グルー)を接着剤として使う道具。リースやスワッグ作りで、花材をしっかりと固定したいときに非常に便利です。なくても作れますが、あると作業が格段に楽になります。
- 飾り石・ハイドロボール:ガラス製の花瓶を使う場合、中にフローラルフォームが見えてしまうとかっこ悪いですよね。そんなときに、フォームを隠すために上から敷き詰めるものです。見た目がおしゃれになるだけでなく、フォームを固定する重しの役割も果たします。
基本の生け方「トライアンギュラー」
「トライアンギュラー」とは、その名の通り、全体が三角形のシルエットになるように生ける、最も基本的でバランスの取りやすいアレンジメントの形です。これをマスターすれば、どんな花材でもまとまりのある作品に仕上がります。
- まず、器に合わせてカットしたフローラルフォームをセットします。
- 一番背の高い花(または枝もの)を、作りたいアレンジの頂点になるように、フォームの真ん中より少し後ろに挿します。これが全体の高さの基準になります。
- 次に、アレンジの横幅を決める花を、左右に短めに挿します。これで三角形の底辺が決まります。
- 最後に、アレンジの奥行き(手前側)を決める花を、一番短くして挿します。
- 最初に挿した4本の花を結ぶアウトライン(輪郭)の中に、残りの花やグリーンを埋めていくように挿していきます。このとき、花が同じ高さになったり、同じ向きになったりしないように、少しずつ長さを変えたり、角度をつけたりするのがポイントです。
- 全体をくるくる回しながら見て、隙間が空いているところにグリーンなどを足して、フォームが見えないように隠したら完成です!
最初は難しく感じるかもしれませんが、まずは「三角形を意識する」ことだけを考えてやってみてください。だんだんとバランスの取り方が分かってきますよ。
一輪挿しをおしゃれに見せるコツ
「アレンジはまだハードルが高い…」という方は、まずは一輪挿しから始めてみましょう。たった一輪でも、飾り方次第でぐっとおしゃれに見せることができます。
ポイントは「余白」と「角度」です。花瓶に対して花がまっすぐ、ど真ん中に立っていると、少し証明写真のような堅い印象になりがち。茎を少し曲げてみて、花が少し斜めを向くように、自然な角度をつけてあげるだけで、動きが出てこなれた雰囲気になります。
また、あえて茎を長く残し、花瓶の口からすっと伸びるラインを見せるのも素敵です。逆に、花首ギリギリで短くカットして、ちょこんと花瓶に乗っているように見せるのも可愛らしいです。同じ花と花瓶でも、茎の長さで見え方が全く変わるのが面白いところです。
さらに、形の違う小さな花瓶を2~3個並べて、それぞれに違う種類の花を一本ずつ生けるというテクニックもおすすめです。それだけで、まるで雑貨屋さんのディスプレイのような、おしゃれな一角が出来上がります。
リースやスワッグ作りの第一歩
壁に飾るリースやスワッグは、空間を立体的に見せてくれる人気のインテリアアイテムです。これも造花なら簡単に手作りできます。
一番簡単なのは、すでに組まれているミニブーケを逆さにして、茎の部分を麻紐やリボンで縛るだけの方法。これだけでも立派な「スワッグ」になります。寂しい壁に飾るだけで、一気に華やかになりますよ。
もう少し本格的に挑戦したいなら、リース台(つるや発泡スチロールでできた輪っか状の土台)を用意します。作りたいイメージに合わせて、グリーン系の造花(ユーカリやアイビーなど)をリース台にワイヤーで巻きつけて土台を作ります。その後、主役になる花や実ものを、バランスを見ながらグルーガンで接着していくだけ。「時計回り」など、花の向きを一定方向にそろえると、きれいに仕上がります。
長く楽しむための造花のお手入れ方法
「お手入れ不要」が魅力の造花ですが、何もしないで放っておくと、ホコリが積もってせっかくの美しさが半減してしまいます。ほんの少しの手間をかけてあげるだけで、購入したときのようなきれいな状態を長く保つことができますよ。
普段のほこり対策
一番の敵は、なんといってもホコリです。特に、花びらが重なり合っている部分や、葉っぱの表面にはホコリがたまりやすいもの。気づいたときに、サッと払ってあげる習慣をつけましょう。
一番手軽なのは、化学繊維でできたホコリ取りはたきや、柔らかい毛のメイクブラシなどで、表面を優しくなでるようにしてホコリを払う方法です。強くこすると、花びらが傷んだり、表面の加工が取れてしまったりすることがあるので、あくまでも「優しく」がポイントです。
パソコンのキーボードなどを掃除するためのエアダスターを吹きかけるのも効果的です。細かい隙間に入り込んだホコリも、風の力で吹き飛ばすことができます。ただし、勢いが強すぎると繊細なパーツが飛んでいってしまう可能性もあるので、少し離れたところから様子を見ながら使いましょう。
葉っぱの表面などの広い面は、マイクロファイバークロスで軽く拭いてあげるのも良いでしょう。
汚れが気になった時のクリーニング
キッチンなどに飾っていて油汚れがついてしまったり、長年のホコリがこびりついてしまったりした場合は、少し念入りなクリーニングをしてみましょう。ただし、この方法は素材によっては色落ちや型崩れの原因になることもあるので、まずは目立たない部分で試してから行うようにしてください。紙製や、特殊な加工が施されているデリケートな造花には不向きです。
基本的には、固く絞った布で優しく拭くのが安全です。水だけで落ちない場合は、中性洗剤(食器用洗剤など)を数滴たらしたぬるま湯に布を浸し、固く、固く絞ってから拭いてみてください。その後、洗剤が残らないように、きれいな水で絞った布で再度拭き取ります。
ポリエチレン製など、水に強い素材でできたものであれば、ぬるま湯でさっと洗い流すことも可能です。その場合も、ゴシゴシこすらず、優しく振り洗いする程度にしましょう。洗い終わったら、すぐにタオルで水気を押さえるように拭き取り、形を整えてから風通しの良い日陰で完全に乾かします。ドライヤーの冷風を遠くから当てて乾かすのも良い方法です。
色あせを防ぐための保管場所
造花を長くきれいに保つためには、直射日光は絶対に避けるようにしてください。人間が日焼けするのと同じで、造花も強い紫外線に当たり続けると、色が褪せてしまい、本来の鮮やかさが失われてしまいます。
飾る場所は、できるだけ窓から離れた、直接日の当たらない場所を選びましょう。西日が強く当たる場所なども要注意です。
季節の入れ替えなどで長期間飾らない場合は、購入時に入っていた箱や、きれいな段ボール箱などに入れて保管します。その際、ぎゅうぎゅうに詰め込むと型崩れの原因になるので、ゆったりとスペースに余裕を持たせて収納するのがポイントです。ホコリがつかないように、薄い紙(ティッシュペーパーなど)をふんわりとかぶせておくと、より良いでしょう。湿気がこもらない、風通しの良い場所に保管してください。
知って得する!造花の豆知識Q&A
ここでは、造花についてよくある質問や、知っているとちょっと得する豆知識をQ&A形式でご紹介します。これであなたも造花マスターに一歩近づくはず!
Q. 造花って風水的にどうなの?
A. これは非常によく聞かれる質問ですね。風水の考え方では、生きた植物の持つ「生気」を重視するため、造花(死んだ花)は良くないとされる意見もあります。しかし、一方で、花の持つ「形の華やかさ」や「明るい色彩」が良い気をもたらすという考え方もあり、一概にNGというわけではありません。最も重要なのは、常に清潔に保つことです。ホコリをかぶったまま放置しておくのは、どんなものでも運気を下げると言われています。こまめにお手入れをして、愛情を込めて飾っていれば、きっとあなたの空間に良いエネルギーをもたらしてくれるはずです。どうしても気になる方は、気の入り口である玄関には生花を飾り、リビングや寝室で造花を楽しむ、といった使い分けをするのも良いでしょう。
Q. 「アーティフィシャルフラワー」「シルクフラワー」って何が違うの?
A. これらはどちらも高品質な造花を指す言葉ですが、少しニュアンスが異なります。もともと造花は絹(シルク)で作られていたことから「シルクフラワー」と呼ばれていました。しかし、現在ではポリエステルをはじめ、様々な素材で作られるようになったため、昔ながらの呼び方である「シルクフラワー」では実態と合わなくなってきました。そこで、生花を芸術的なレベルで再現した、より高品質な造花全般を指す言葉として「アーティフィシャルフラワー(Artifical Flower)」という呼び方が広まってきました。つまり、「アーティフィシャルフラワー」という大きな括りの中に、「シルクフラワー」という呼び名も含まれている、と考えると分かりやすいかもしれません。お店によっては、両方の言葉が使われていることがあります。
Q. 茎が長すぎる場合はどうすればいい?
A. 花瓶の高さに対して茎が長すぎるときは、思い切ってカットしましょう。このとき、必ずワイヤーカッター機能のついたニッパーを使ってください。100円ショップの工具コーナーなどでも手に入ります。切りたい場所に刃を当て、ぐっと力を入れれば、女性の力でも意外と簡単に切ることができます。もしニッパーがない場合は、硬い茎をペンチなどで何回か折り曲げると、金属疲労で切ることもできます。また、切らずに、茎の下の方をぐるぐると曲げて長さを調節するという手もあります。透明な花瓶でなければ外から見えないので、これも有効な方法です。
Q. 花瓶がなくても飾れる?
A. もちろん飾れます!花瓶を使わない飾り方もたくさんありますよ。例えば、数本の造花を束ねて麻紐で縛り、壁に画鋲で留めるだけでおしゃれな「スワッグ」になります。また、お気に入りの洋書や雑誌の上に、花を一輪無造作に置くだけでも、素敵なディスプレイになります。他にも、空き瓶や使わなくなったグラス、マグカップなどを花瓶代わりに使うのもアイデア次第で楽しめます。固定観念にとらわれず、自由な発想で飾ってみてください。
Q. 造花とフェイクグリーンの違いは?
A. 基本的には、花がメインのものを「造花(アーティフィシャルフラワー)」、葉や枝などのグリーンがメインのものを「フェイクグリーン」と呼び分けることが多いです。もちろん、造花にも葉はついていますし、フェイクグリーンに花が咲いているタイプもありますので、厳密な境界線があるわけではありません。一般的に、造花は空間に「彩り」や「華やかさ」を加えたいときに、フェイクグリーンは「癒し」や「ナチュラル感」、「爽やかさ」を加えたいときに使われる傾向があります。両方を上手に組み合わせることで、より自然で深みのある空間を演出することができますよ。
まとめ:造花で暮らしに彩りと癒しを
ここまで、造花の選び方から飾り方、アレンジやお手入れのコツまで、幅広くご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
造花は、水やりやお手入れの手間をかけることなく、私たちの暮らしに手軽に彩りと癒し、そして華やかさをもたらしてくれる、本当に素敵なインテリアアイテムです。生花と違って枯れることがないからこそ、じっくりと時間をかけて自分だけのお気に入りを見つけ、思い通りのアレンジを心ゆくまで楽しむことができます。
最初は一輪挿しからでも構いません。ぜひこの記事を参考に、あなたらしい方法で「造花のある暮らし」をスタートさせてみてください。きっと、お部屋が今まで以上に愛おしい空間に変わっていくのを感じられるはずです。さあ、自由な発想で、あなただけの花を咲かせてみましょう!

